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2025.6.16 Research

エンドライシン医薬に関する国⽴研究開発法⼈⽇本医療研究開発機構 (AMED)事業への採択について

当社プラットフォーム技術であるエンドライシンを活⽤したプロジェクトが、⽇本医療研究開発機構 次世代がん医療加速化研究事業(P-PROMOTE)※1に採択されましたのでお知らせいたします。尚、このプロジェクトは代表研究機関 国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学との共同で進めていくものです。

課題名 : 卵巣がんにおけるフソバクテリウム感染を標的とした革新的治療法の開発

代表機関 : 国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学 (研究代表者:鈴木美穂)

概要 : 卵巣がんは婦人科がんで最も致死率が高いことが知られています。現在使用されている化学療法を含む治療薬への抵抗性が問題であり、効果が期待された免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の奏効率も10%未満と低いため、新たな視点に基づく治療法開発が急務とされています。名古屋大学の研究グループは、嫌気性細菌フソバクテリウムが子宮内膜症発症の一因であることを世界で初めて明らかにし※2、さらに卵巣がん組織にも高頻度に存在していることを発見しました。これらのフソバクテリウムは慢性炎症を引き起こすとともに、治療困難な免疫抑制性微小環境を構築してICIの効果を阻害する要因になっていると考えられます。本研究は、フソバクテリウムを標的とし、卵巣がんにおける免疫治療抵抗性を克服する新たな治療法を開発することを目的とし、フソバクテリウム特異的抗菌タンパク質エンドライシンとICI併用療法の開発を行う予定です。

*1 : ⽇本医療研究開発機構(AMED) 次世代がん医療加速化研究事業(P-PROMOTE)
本事業は、次世代がん医療の創生に向けて出口を意識した国際的にも質の高い基礎的研究を支援し、企業やAMED 他事業への導出を進めるとともに、がんの本質の更なる追究に努め、臨床現場を大きく変革するような、新たな医薬品等の早期社会実装に繋がる研究開発の加速化を図ることで、日本のみならず、世界のがん患者やその家族の『希望』となる研究成果の創出に繋げることを目的としています。
*2 : Muraoka et al. Sci. Transl. Med. 15, eadd1531 (2023)

⽇本医療研究開発機構(AMED)採択発表 :
https://www.amed.go.jp/koubo/saitaku_index.html

公募概要説明資料 :
次世代がん医療加速化研究事業令和7年度公募
https://www.amed.go.jp/koubo/11/01/1101B_00061.html

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