bitBiome株式会社(代表取締役社長:藤岡 直、以下「bitBiome」)は、国立大学法人東京医科歯科大学(学長:田中 雄二郎、以下「東京医科歯科大学」)と歯周病に関連する口腔内細菌の網羅的解析に関する共同研究契約を2020年8月7日付で締結しましたので、お知らせ致します。
本研究は、東京医科歯科大学 歯学部附属病院 歯周病外来 岩田 隆紀教授、須藤 毅顕特任助教らとの共同で、歯周病病変部におけるプラーク内細菌叢をシングルセルゲノム解析およびメタゲノム解析にて解明するものです。
プラーク内細菌叢のシングルセルゲノム解析には、bitBiomeのゲノム解析プラットフォームbit-MAP®を活用します。本研究により、プラーク中に潜む細菌のゲノム情報から歯周病を引き起こす細菌の実態を明らかにし、重症化等に関わる細菌の特性を調べます。
歯周病菌は、慢性炎症による歯周組織の破壊だけでなく、さまざまな全身疾患のリスクを高めることが報告されています。口腔内細菌の代表菌種としてはP.gingivalis(P.g菌)をはじめとしたRed Complexと呼ばれる細菌種が歯周病罹患部位に多く見られることが知られており、細菌株間で病原性の違いや遺伝子の変異などがこれまで着目されてきました。しかし、細菌の全ゲノム情報を迅速・高精度・網羅的に分析することが困難であり、病態と関連した菌株の特性などの詳細は明らかになっていませんでした。
本研究では、bit-MAP®を利用することでP.g菌を含むプラーク内細菌叢の網羅的なシングルセルゲノム解析を初めて実現し、数百個を超える細菌ゲノムの解析を行います。臨床症状に関連する新規の菌株や同一種内の変異を特定し、口腔内細菌叢の診断バイオマーカーや新たな治療法の開発に繋げることを目指します。
【bitBiomeについて】
bitBiome社は2018年11月創業の早稲田大学発ベンチャー企業です。
当社が開発したゲノム解析プラットフォームbit-MAP®は、世界唯一の微生物を対象としたシングルセルゲノム解析技術です。本技術は、地球上のあらゆる環境に生息する微生物のゲノム情報をたった1つの細胞から高精度に解読することを可能としました。本技術によって、従来のマイクロバイオーム研究で必要とされてきた煩雑な単離・培養、あるいは複雑なシーケンスデータの計算処理の必要なく、未知の微生物ゲノム情報を高速かつ網羅的に獲得することが可能となりました。
当社は、本技術を次世代のマイクロバイオーム解析サービスとして提供し、医療・農業領域を中心にあらゆる微生物関連の企業・アカデミアとの協業を通じて、当社Mission である “Unlock the Potential of Microbes” を実現し、社会へこれまでない価値を提供いたします。
詳細については https://www.bitbiome.co.jp/をご覧ください。
【本件に関するお問い合わせ先】
bitBiome株式会社
TEL: 03-6205-5662
E-mail: info@bitbiome.co.jp
東京医科歯科大学 総務部総務秘書課広報係
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